この作品の写真素材はあんずいろapricot×color様よりお借りしています
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| 「お見合い結婚」 -はっぴぃ☆らっきぃ☆続編- (1)始まりは… 私は菅野未散(かんの・みちる)。24歳です。 大阪在住の、新妻です! 実は昨日結婚式を挙げたばかりの、新婚ホヤホヤなんです。 旦那様は恵太さん。食品メーカーに勤めていて、大阪勤務になり、京都に住んでいた私とお見合いで結婚。でもじつは、その前にちょっと知り合いだったんですけどね。 とにかく、かっこよくて、優しくて、最初っから一目ぼれした、ステキな人。 ただ。 ちょっと問題があるんです。 昨日、結婚式を挙げたというのに、恵太さん、ホテルにいません。 朝、一人で、ダブルベッドから起き、朝食を食べる私。恵太さんは、昨日の夜から、仕事で愛媛に出張なんです。 こんなことって、あります? 当然、新婚旅行もお預けで、それどころか、甘い、二人きりの時間すら、まだもらってないんですよ!!! は、恥ずかしいんですが、実は、初夜どころか、キスもまだ。 和式スタイルの神前結婚だったので、誓いのキスってやつは、なかったんですよ。 誰に文句を言ったらいいの? やっぱり恵太さん? お見合いして、即結婚を決めた、私たちが悪いんでしょうか。 だって、両家の親戚中が、大賛成だったんですもん。こんな幸せなことって、めったにないでしょう? 初めて逢った日から3年経ってもまだ、ずっとお互い好きだったってことは、絶対、結ばれる縁だったんだよって、恵太さんの伯母さんが力強くおっしゃってくれて。それって、ちょっと嬉しかったりして。(普段はちょっとウルサイ感じのする伯母さんなんですけどネ。) あんまり、なんにも考えず、結婚まで突っ走っちゃったもんだから、新居とか考えてなくて、恵太さんが大阪勤務になった時に借りる契約をした狭いアパートで、しばらくは過ごす予定。 ちょっと、不安な、結婚生活の始まり。 でも、恵太さんと一緒なんだし…。 出張が多い上に、期間が長いとは聞いていたけど、こんなにもとは。 3週間後に恵太さんはようやく大阪に戻ってきました。 アパートでおとなしく待っていた私。 そして、深夜、恵太さんが帰宅。 めっちゃくちゃ嬉しくて、飛びつきたくなるのを、ぐっっっとガマン。 「お帰りなさい。」 「わっっっっ、!!」 驚く恵太さん。…なんでよ。 「未散ちゃんが、ここにいるとは思わなかった。」 あの、結婚したんですけど、私たち。 「あっ、あははは。そっか、そーだよね。ここにいるんだ。」 ええ、それも9月に挙式しましたけど、もう10月でしてよ。旦那様。 「ごめんね、あんまり疲れてて、現状理解し切れてないみたい。」 苦笑いしてる。 ま、いいよ。久しぶりに会えたんだもん。 「実はねー、未散ちゃん…」 恵太さんは、大荷物を家の中に運んで、ソファにどっかりうつぶせて倒れこむと、顔だけ上げて言った。 「良くないお知らせ。」 「ええー!!」 私は思わず顔をしかめた。 「ごめんごめん。」 「ごめんとちゃうよぉ!!!」 思わず出てくる関西弁。だって、これ以上良くないお知らせなんて、聞きたくないってば! 「明日から、三重県名張市です…。」 なんですって〜〜〜。 もおおお。 なんで、そんなにタイトなスケジュールなのよ。過労死するんじゃないかしら、この人…。 「っていうわけで、ごめん、オレ、このまま寝る…」 恵太さんは、ソファにうつぶせのまま、目をつぶってしまった。 え、お風呂は? え、晩御飯いいの? え、ベッドで寝ないの。 おい、おい、お〜い。 翌朝早く、恵太さんはおっきなスーツケースの中身を取り替えもせず、出かけていった。 そして、昼頃、宅急便が届き、洗濯物と親戚へのお土産の山が出てきた。 私は黙々と洗濯機を回した。 「あのー、恵太さんが、愛媛のお土産買ってきたんですけど。」 菅野家に電話すると、伯母さんが出た。 「あらー、未散ちゃん? 元気そうやねえ。恵太、おらへんから、寂しいでしょ? うちら遊びに行こか?」 ぎょ。 「い、いえ、結構です。こちらから、お持ちしますから〜。」 あっという間に帰ってやるわ。お土産だけ置いてくればいいのよ。っていうか、なによ、この「いよかん饅頭」って。宅急便で送ってやろうかしら。 いい加減にして。 こんなんが、新婚生活っ??? |
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